北朝鮮リスクのために、金の価格が上がってるようですが、前回報告(2016.02.13)以降、放置していたので、再び、現在の状況を確認してみることにしました。


※純金積立ての自体の説明は、前回の記事を参照してください。


1 現在の投資状況
 
直近の田中貴金属からのレポート(2017年6月基準)によると

時価評価額は 1,459,948円(304.0926g)です。

6月までの積み立て総額は、1,390,000円なので、7年間(2010年4月開始)の結果は...
69,948円のプラスです。

※9/20時点では 税込買取価格は5,032円なので 時価評価額は1,530,194円で、
140,194円のプラスになっています。


※前回報告時は
田中貴金属からのレポート(2016年12月末基準)によると、

時価評価額は  1,062,025円(238.2826g)。

12月までの積立総額は、1,075,000円なので、5年間の結果は...
 △12,975円の赤字  でした。

金塊


2 どうなっているのか?(私なりの理解ですが...)


(1)金価格の中短期の基本的な動き(私なりの理解ですが...)

金の価格は、基軸通貨であるドル(アメリカの景気)との関係で説明されることが多いのですが、 ざっくり言えば、金は通貨みたいなものでもあるので、ドルが下がれば金が上がり、ドルが上がれば金が下がります。

そこで、前回報告以降の、為替を見ると、ややドルが安くなっているので、それだけ(ドルベースの)金の価格は上昇傾向になります。

【為替】
2016/12:115.8995
2017/01:115.8995
2017/02:113.0716
2017/03:113.0145
2017/04:110.0620
2017/05:112.2574
2017/06:110.9059
2017/07:112.3937
2017/08:109.9145
(2016/12比 94.8%)

【ドル建金価格(ドル/トロイオンス)】
2016/12:1,153.49
2017/01:1,197.40
2017/02:1,233.88
2017/03:1,231.00
2017/04:1,266.39
2017/05:1,246.09
2017/06:1,260.77
2017/07:1,235.85
2017/08:1,282.02
(2016/12比 111.1%)


しかし、金は輸入品なので、金価格がいくら上昇しても円高になれば、円建て価格はドル円の影響を受け上昇が減殺されます。

【円建金価格(円/グラム)】
2016/12:4,330
2017/01:4,444
2017/02:4,513
2017/03:4,511
2017/04:4,535
2017/05:4,538
2017/06:4,540
2017/07:4,514
2017/08:4,567
(2016/12比 105.5%)

つまり、日本国内で投資対象としての金を考えた場合、(アメリカで投資対象と考えた場合以上に)金は安定資産なのです。

中短期で考えた場合、金に値上がりを期待するくらいなら、全世界に分配投資しているセゾン投信などの方が、よほど理にかなっています。


(2)金価格の有事の動き

ただ、有事の場合、上記の動きとは別に金は値上がりします。万が一の場合にも、金は実物が残るので、金は最後のよりどころになりうると考えられるからです。

そして、有事で金を購入した人のいくらかは、それを機に、有事が去った後も金を持ち続けるので、金の価格水準が有事を機に幾分上がることが多いようです。

もっとも、最近は「有事」が多すぎて、実際、少々の「有事」なら、ドルの信認はすぐに戻ると多くの人が思うようになったことから、少々のことでは金はあまり反応しません。

また、有事が当分ないと思われたり、有事の際の資金の退避先に、他の有力な資産が現れたりすると、金の価格は下がります。(仮想通貨は、「他の有力な資産」になる可能性があります。)



⇒今回、日本でも金が急騰しているのは、さすがに今回の北朝鮮の行動は、「有事」と人々が感じているからです。



(3)長期・超長期(20~30年)の動き

長期・超長期の動きを考えるとき、金は産出量が少なくあまり増えないということがポイントです。一方で、世界全体では、人口は増え続け、経済規模も大きくなる一方なので、金の希少性は高まり、値上がりすると思います。

また、日本では(このまま人口が減り続けると)長期的には日本の地位は相対的に沈み円安になると思われるので、その意味でも、金の価格は長期では、値上がりすると思います。


※長期・超長期で金の価格が下落するとすれば、金の採掘技術・採取技術が進んで予想外の金の供給があった場合ではないか と思います。(シェールオイルで石油価格が下落したような...)


3 我が家の今回の方針
 
(1)金の価格の今後については、

①目先は、
今回の北朝鮮リスクで、当分の間、金価格は上昇すると思います。そして、北朝鮮リスクが沈静化すると、金の価格はまたリスク顕在化以前に戻ろうとするのですが、今回の件で金を購入した人の中には金を持ち続ける人もいるので、完全には戻りきらないと思います。

②長期・超長期(20~30年)的には、
(予想外の金の供給でもない限り、)世界の経済成長に伴い、じわじわ金の価格は上がっていくと予想します。

(2)このように予想しているので、

もし万一、今年度当初の4,450円の2倍(9,900円)を超えるくらいになるようなら、いったん全部売却して現金化し、1.5倍(6,700円)程度に戻したところで買い戻すことにしたいと思います。(100万円程度の儲け)

※純金積立で短期に儲けようとは思っていないので、そのくらい値上がりしなければ放置かな と今のところは 思っています。

いつでも売れるように、売り方の確認だけはしておこうと思います。



4 純金積立てのお勧め度

★★☆:今から積み立てても、今回の北朝鮮関係で儲けられるとは思いませんが、長期・超長期では値上がりすると期待できることや、株等が下がったときのリスクヘッジ資産として、資産に組み込むことは悪いことではありません。(たまには こうして儲ける機会もやってきますし...)この機会にはじめるのも良いことだと思います。

ただ、単にお金儲けを考えているのであれば(アメリカやヨーロッパ、日本等も含め全世界にバランスよく投資している)グローバル投資の投信にでも投資したほうが良いと思います。


※我が家のグローバル投信の状況は こちらで記事にしています。

※2018年9月の純金積立の状況はこちら


※積立投資は良いものです。


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